結婚式の食事は、コース料理のような普段食べ慣れないものが多いため、テーブルマナーが気になる方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、結婚式の食事マナーについて、基本から注意事項まで詳しく解説していきます。結婚式に出席する際には、参考にしてみてください。
【基本】結婚式の食事マナー
なるべく音を立てないように注意
食事マナーの基本として、まずはなるべく音を立てないように心がけましょう。披露宴だけに通用する特別なものではなく、一般的な食事のマナーとも言えます。周りのゲストを不快にするような食べ方は、避けることが大切ですよ。
例えば、カトラリーが触れ合うときのカチャカチャという音や、食べるときのクチャクチャという咀嚼音などのことを言います。同じテーブルのゲストが不快に感じないように、なるべく音を立てないように注意しながら食べるようにしましょう。
背もたれに寄りかからない
食事をするときには、背もたれに寄りかからないようにすることも基本のマナーです。悪い姿勢で食べると、料理や飲み物をこぼしやすくなります。周りのゲストに不快な思いをさせてしまうことだけでなく、ドレスが汚れてしまう可能性もありますよ。
背もたれには寄りかからずに背筋をしっかり伸ばして食べるのが、きれいな食べ方とされています。ただし、背筋を伸ばすことばかりに意識を向けると力んでしまうので、肩の力を入れないようにすることもポイントです。
食事のペースを合わせる
基本マナーとして、料理を食べるペースは周りのゲストと合わせるようにすることも大切です。同じテーブルのゲスト全員の料理が揃っていないのに、食べ始めるのはNGマナー。全員分が揃ってから食べ始めるようにするのが、正しいマナーです。上座のゲストが料理に手を付けた後にすると、大人としてよりスマートですよ。
さらに食べるペースにおいても、同じテーブルのゲストと合わせるのが基本マナーです。食べるペースが早過ぎても遅すぎても、テーブルマナーとして相応しくありません。ペースを合わせられるように、周囲に配慮しましょう。
スピーチや余興のときは食事の手を止める
スピーチや余興が始まったときには、食事の手を止めるようにしましょう。結婚式では、多くのゲストの祝辞や余興、会場の演出などがあります。もちろん、新郎新婦をお祝いするゲストは、必ずしも顔見知りの人とは限りません。
自分の知らないゲストが行うコンテンツの場合でも、一緒に楽しむのが結婚式の基本のマナーとされていますよ。食べている途中であっても一旦手を止め、ナイフやフォークなどを置いて、式の演出を一緒に楽しみましょう。
トイレは食事が始まる前
結婚式では、食事が始まる前にトイレを済ませておきましょう。食事の途中で席を立つのは、NGマナーとされています。途中で席を外すことのないように、披露宴が始まる前にトイレを済ませておくのがスマートですよ。
しかし、披露宴は長時間かかることが多いため、途中でトイレに行きたくなることもあります。その場合は、洋食のマナーと同じように、メイン料理が終わってから席を立つのがマナーです。披露宴の演出の邪魔にならないよう、タイミングに注意しながら席を立ちましょう。
結婚式に初めて参列される場合や久しぶりに参列される場合はこうした基本マナーだけでも押さえておくと安心ですよ。また、食事マナーと併せて服装のマナーも事前に確認しておくことがおすすめ。以下の記事では女性ゲスト向けに結婚式の服装の基本マナーをご紹介しているので、是非チェックしてみてください。
基本の食事マナー
食べる時の音や食事中の姿勢を意識するだけでも品よくスマートに見えます。食事を楽しむことも大切ですが、結婚式という多くの人が集まる場所でのすので、周囲とのペースを合わせることを意識するのがポイントです。
【ナプキン】結婚式の食事マナー
ナプキンを広げるタイミング
ナプキンは、乾杯が終わって着席してから広げます。通常のレストランでは、ワインを注がれるときが一般的。ナプキンは食事を始めるというサインにもなるため、披露宴の席に着いてすぐに広げるとNGマナーになりますよ。
さらに、立ち上がって乾杯することもあるため、その後に広げるのがマナーとされています。また、タイミングは主賓より先にならないことも大切。まず主賓がナプキンを広げてから、自分も手に取るようにするとスマートですよ。
ナプキンの使い方
ナプキンは二つ折りにして、膝の上に乗せます。折り方は三角形でも長方形でもOK、折り目の部分を自分のお腹側を向けるのがマナーです。口元や指先が汚れた場合には、内側で拭き、元に戻すと汚れた部分が見えなくなります。また、膝の上に置いていても、ドレスが汚れることがありません。
またフォーマルシーンでは、用意されたナプキンを使用するのがマナーとされています。良かれと思って、自分のバッグからハンカチやティッシュを取り出して拭くのはNGマナーになりますよ。さらに、ナプキンは手と口を拭くためのものなので、カトラリーやテーブルを拭いてもいけません。
ナプキンの置き方
食事の途中で席を立つときには、ナプキンを椅子の背もたれにかけましょう。結婚式では新郎新婦に挨拶をしに行ったり、写真撮影をしたりと席を立つことが多くなります。その際、ナプキンをテーブルの上に置くのはNGマナー。椅子の背もたれにかけるか、座面に置くのが良いでしょう。
食事が終わってナプキンを置く時は、適当に畳んでテーブルの上に乗せます。洋食の基本マナーとして食後きれいに畳んでしまうと、料理やサービスに満足できていないというサインになるので注意が必要です。あまり汚くなり過ぎない程度に、折り目を揃えず畳んで置くのがベターです。
ナプキンを広げるタイミング | 乾杯が終わってから広げるのがマナー。主賓より先になるらないように注意。 |
ナプキンの使い方 | ナプキンは二つ折りにして膝の上に乗せる。自分のハンカチやティッシュを使うのはNG。 |
ナプキンの置き方 | 席を立つ際は椅子の背もたれか座面に置くのがマナー。食事が終わってからナプキンを置くときは、きれいに畳みすぎないように注意。 |
【乾杯/飲み物】結婚式の食事マナー
グラスの種類
結婚式では、一般的にワイングラス・シャンパングラス・ゴブレットなどが用意されています。赤ワイン用は白ワイン用よりも太くて大きめのグラスで、シャンパン用は細長いシルエットが特徴。ゴブレットは、水やソフトドリンク用のグラスです。
ワイングラスのみの場合は、ビールやソフトドリンクを注文して用意してもらうことも可能。また、自分たちでお酌するため、ビアグラスが用意されていることもあります。脚のついていないグラスのみの場合は、基本的にどのドリンクでも問題ありません。
グラスがたくさん並んでいて迷うことがあるかもしれませんが、それぞれのドリンクに合ったものにスタッフが注いでくれますよ。また注がれるときは、グラスを持ち上げないようにするのがマナー。また、グラスの上に軽く手をかざすことによって、ドリンクが必要ないというサインになります。
- ゴブレット(水用)
- ビアグラス
- 赤ワイングラス
- 白ワイングラス
- シャンパングラス
乾杯の仕方
乾杯するときには、立ち上がってグラスを持ちます。乾杯の音頭の後に、グラスを目の高さに上げて、周囲のゲストに目礼をしてから一口飲むようにしましょう。このときグラス同士をぶつけないのが、フォーマルシーンでの正しい乾杯のマナーですよ。
一口飲んだ後は、グラスをテーブルに置いて拍手をしましょう。グラスに注がれたドリンクを、一気に飲み干して空にするのはNGマナーです。結婚式のようなフォーマルシーンでは、一口ずつ味わいながら飲むのがスマートな振舞いと言えます。
注意点として、お酒が飲めない人も、乾杯のときはお酒を持つのがマナーです。実際にお酒を飲む必要はなく、グラスに口を付けて、飲むふりをするだけでOKですよ。また、乾杯が披露宴スタートの合図になります。自分たちで注ぐビール瓶が用意されていても、案内があるまで勝手に飲み始めないようにしましょう。
グラスの種類 | 一般的にワイングラス・シャンパングラス・ゴブレットが用意されている。 |
乾杯の仕方 | 乾杯する際は、グラスを目の高さに上げて、周囲のゲストに黙礼してから一口飲む。お酒が飲めない人も、乾杯の時はお酒を持つのがマナー。 |
【カトラリー】結婚式の食事マナー
カトラリーの種類
フランス料理のコースはフルセッティングの場合、飾り皿の左右・上側にカトラリーが並んでいます。左右に並ぶカトラリーは、前菜からメイン料理まで出てくる順番に並んでいるので、両方とも外側から使えばOKです。
飾り皿の上側にセッティングされているカトラリーは、デザート用なのでメイン料理が終わってから使用します。左上にあるバターナイフは、パンを食べるときに使用するものです。タイミングは決まっていませんが、必要であれば適宜使用しましょう。
順番を間違えて使ってしまっても、マナー違反ではありません。次の料理が運ばれてくるタイミングで、スタッフが必要なものを用意してくれますよ。また、どれを使えば良いかわからない場合には、スタッフの方に確認してもOKです。
- 前菜用ナイフ&フォーク
- スープ用スプーン
- 魚用ナイフ&フォーク
- 肉用ナイフ&フォーク
- バターナイフ
- デザートナイフ&フォーク
- コーヒースプーン
カトラリーの使い方
カトラリーの使い方として、右利きの方はナイフが右手・フォークは左手で持つようにします。ナイフは人指し指を刃の付け根くらいまで前に出し、包丁のような持ち方で軽く握りましょう。フォークは裏面を上にして、ナイフと同じように持ちます。
食事をしている途中にカラトリーを置く場合は、ハの字になるようにしましょう。ハの字は、スタッフに対してまだ食事中というサインになりますよ。料理を食べ終えるときは、3~4時の方向に揃えておくと終了のサインになります。
ナイフは引くときに切るように意識すると料理を綺麗に切ることができますよ。また、ナイフで料理を切った後にフォークは利き手に持ちかえず、そのまま口に運ぶとスマートに見えます。
揃えて置く際は、ナイフを奥側にフォークは手前側に置くのがマナーです。注意点として、ナイフの刃を外側に向けるのはNGマナーとなってしまうため、自分側にして置くようにしましょう。略式セッティングには、ナイフレストが用意されています。その場合カトラリーは、一皿食べ終わるごとにナイフレストに戻しましょう。
カトラリーの置き方
食事をしている途中にカラトリーを置く場合は、ハの字になるようにしましょう。ハの字は、スタッフに対してまだ食事中というサインになりますよ。料理を食べ終えるときは、3~4時の方向に揃えて置くと終了のサインになります。
揃えて置く際は、ナイフを奥側にフォークは手前側に置くのがマナーです。注意点として、ナイフの刃を外側に向けるのはNGマナーとなってしまうため、自分側にして置くようにしましょう。略式セッティングには、ナイフレストが用意されています。その場合カトラリーは、一皿食べ終わるごとにナイフレストに戻しましょう。
カトラリーの種類 | 飾り皿の左右に並ぶカトラリーは外側から使うのがマナー。使い方が分からない場合はスタッフに確認してもOK。 |
カトラリーの使い方 | 右利きの場合はナイフは右手、フォークが左手になるように持つのがマナー。 |
カトラリーの置き方 | 八の字にカトラリーを置くと食事中、3~4時の方向に揃えて置くと終了のサイン。ナイフレストがある場合は、一皿食べ終わるごとにナイフレストに戻す。 |
【料理の食べ方】結婚式の食事マナー
スープの飲み方
スープを飲むときは、スプーンを手前から奥へ動かしてすくいます。スープをすくったスプーンを口に当て、軽く傾けて飲みましょう。音を立てて飲むことや、熱いからといって息をフーフーと吹きかけるのは避けた方が良いですよ。
量が少なくなったスープは、皿を傾けて飲んではいけません。フォーマルシーンでは、持ち手のない食器は触らずに食べるのが洋食本来のマナーとされています。スープをスプーンですくえなくなったら、飲むのは終わりにしましょう。
パンの食べ方
パンは、一口ずつちぎりながら食べるようにします。丸ごと持ってかじりつくのはNGマナー。小さめのパンであっても、一口サイズにちぎってから口に運びましょう。また、パンくずが出てしまうことがありますが、床に払い落とさないようにすることも大切です。
パンは基本的に、魚や肉料理と一緒に食べます。先に食べ始めてもマナー違反ではありませんが、メインの前にパンでお腹いっぱいになるのは避けた方が良いでしょう。またパンに料理のソースを付けたり、スープに浸したりするのは、結婚式のような場面ではNGマナーになりますよ。
メイン料理の食べ方
肉や魚などのメイン料理は、左端から一口ずつ切り分けて食べるようにします。最初に肉や魚を全部切り分けてしまうのは、NGマナーですよ。例えば、お肉を小さく切り分けると、冷めやすいことや乾きやすいことで美味しさがグッと落ちてしまいます。
フォークで刺した料理は、一口で食べるのも食事の基本マナーです。大きいサイズに切ってしまうと、一口で食べきれずに品のない印象を与えてしまいますので注意しましょう。また魚料理には、フィッシュスプーンが並んでいることも。ナイフとしても使えますが、スプーンのように魚を乗せて食べても問題ありません。
スープの飲み方 | スプーンを手前から奥へ動かしてすくって飲むのがマナー。皿を傾けて飲むのはNGマナーなので注意。 |
パンの食べ方 | 一口ずつちぎってから食べるのがマナー。パンに料理のソースを付けたり、スープに浸すのは×。 |
メイン料理の食べ方 | 最初に全て切り分けてしまうのはNG。フォークで刺した料理は一口で食べ切るのが基本。 |
結婚式はマナーを押さえてスマートな食事を楽しみましょう
結婚式の食事は食べ慣れないものが出る場合もありますが、マナーを押さえておけば、緊張せずに美味しく食べられますよ。音を立てることや食器を持ち上げることなど、基本のマナーに注意するだけでもスマートな印象になります。スピーチや余興のときは手を止め、結婚式の演出を楽しみ、素敵な時間を過ごしてくださいね。
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